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2013/12/18配信分

ITリテラシー 経済原論 財務

ビットコインが注目されるワケ

通貨危機が叫ばれている昨今、仮想通貨である「ビットコイン」が注目を集めています。

 

そもそも、ビットコインとはどのようなものなのでしょうか?

 

それを知るために、まずはビットコイン登場の経緯をまとめてみましょう。

 

事の始まりは2008年11月。中本 哲史 氏のビットコインに関する論文がネット上に投稿されました。

 

論文の概要は、金融機関を通さずに直接オンライン取引が可能になるP2P電子マネーの提案というものでした。電子マネーの二重使用を防ぐために、取引履歴をP2P分散型のタイムスタンプサーバーで電子的に証明させることで、高度なセキュリティが保たれるという内容でした。

 

そして2009年 1月、その論文を基に「bitcoinクライアントソフト」がリリースされました。

 

ビットコインを入手するためには『miner(鉱夫)』という採掘ソフトが必要です。

 

※不正によって電子マネーを取得することを防ぐ処理のことを、ビットコインでは“採掘(mining)”と読んでいます。処理を行うことによってビットコインを手に入れるプロセスが、現実の鉱山での鉱物の採掘に似ていることから、このように呼ぶようになったそうです。専門的な話もございますので、イメージしにくい方は、「鉱物の採掘」をイメージしながら読み進んでいただければと存じます。

 

そして、そのソフトはユニークなルールを持っていました。それは、ビットコイン用のP2P暗号ネットワークを構築すると、1ブロックあたり50ビットコインが得られ、その獲得枚数が4年毎に半減するというものです。

 

さらに、採掘者が増え競争が激化すると、コインを獲得することが指数関数的に難しくなる仕掛けでした。専用のハードも登場し、今では一般人による採掘が困難となり、チームを組んで採掘されたビットコインをチームメンバー同士で分配する「プール採掘システム」が採られるようになっています。

 

2013年12月現在、ビットコインは世界で数百万人が利用し、市場規模は1兆3000億円に達しています。最近では、ビットコインの価値が1日で半減するなど乱高下していますが、長期的には上昇し続けています。

 

その理由は、ビットコインの発行上限が決められているためです。ビットコインは、最大2100万ビットコイン発掘されれば終わりです。現在の発掘済ビットコインは60%程度であり、2020年で90%、2140年には掘り尽くされると予想されています。
ビットコインの通貨単位は、小数点8位まで割ることができます。

 

1BTC(ビットコイン)
0.01 BTC=1cBTC(センチビットコイン)
0.001 BTC=1mBTC(ミリビットコイン)
0.000 001 BTC=1μBTC(マイクロビットコイン)
0.000 000 01 BTC=1Satoshi(サトシ)

 

1Satoshi=1円と仮定すると、ビットコイン流通量が2100兆円となり、電子マネーとして使う分には充分な桁数となっています。

 

また、ビットコインには、胴元が存在しません。ビットコインの決済手数料は、既存の決済手数料よりもかなり安価な設定となっていますが、その手数料は次のブロックに再び埋蔵されていくのです。

 

ビットコインの成功後、いくつかの仮想通貨が登場していますが、いずれも流通は限定的です。ビットコインの成功要因の1つに、高度なセキュリティと秘匿性が挙げられます。それも関係しているのでしょう。

 

2010年 8月に脆弱性を悪用して1840億BTCが生成されますが、9日後には、バグ修正と悪用コインが消去され、この事件に対する改善を機にセキュリティと秘匿性が認められ、その後のビットコイン高騰へつながっていきます。高騰を招いた背景には、以下のような動きもありました。

 

・決済に使われた違法ドラッグ取引サイト閉鎖により、投資家が好感触を持った。
・米国政府の債務不履行問題の危惧から、需要が増した。
・中国が資産移行需要が旺盛で、世界流通量の1/3を占めて急騰を招いた。
・ビットコインと既存通貨との交換所が増えた。
・カナダ/中国/ドイツ/オランダ等の政府が公式/非公式にサポートを始めた。

 

なお、ビットコインの価値は以下のように推移してきています。

 

2010年 5月:米国において10000BTCでピザ2枚が購入され、最初の売買となる。
2012年 5月:1BTC=約500円
2012年 9月:1BTC=約800円
2013年 1月:1BTC=約1,200円
2013年 2月:1BTC=約2,200円
2013年11月:1BTC=約122,000円
2013年12月:1BTC=約96,000円

 

さて、ビットコインのメリットは、マネーサプライ(通貨供給量)が厳しくコントロールされているため、インフレが生じない点にあります。しかし、最近の状況を見ると、価値が乱高下して巨大なデフレを招くことがあります。しかし、長期的には上昇を続けているので、資産としてみればメリットが大きいと言えそうです。

 

デメリットは、秘匿性が高いため、薬物売買やマネーロンダリングなどの闇取引に使われやすい点です。また、ビットコインで決済できるサイトやサービスが少なく、既存通貨と同様に使える環境は、まだまだ先となりそうです。

 

ところで、仮想通貨として成功しているビットコインですが、当初から実験的な意味合いを感じさせます。その理由は、ゲーム性の背後に仮説検証の視点が垣間見えるためです。

 

・リーマンショック直後、既存通貨の信用問題に対するアンチテーゼとして登場した。
・ゲームを持続させるインセンティブとして「金採掘モデル」を組み込んでいる。
・一方で過度な拡大普及を抑える最大発行量リミッターを設定している。

 

このように注目を浴びているビットコイン。今後の展開として、どのようなことが考えられるでしょうか。例えば、以下のようなことが挙げられます。

 

・いくつかの仮想通貨が生き残り、交換レートが複雑化する。
・デジタルネイティブによる資産を仮想通貨に換金する動きが加速する。
・リアル通貨が紐付いて発行されハイブリッド化する。

 

そして、大本命の仮想通貨登場につながっていくのではないでしょうか。

 

皆さんは、ビットコインは今後どのように成長し、展開していくと考えますか?



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大前研一
経営コンサルタントとしても各国で活躍しながら、日本の疲弊した政治システムの改革と真の生活者主権国家実現のために、新しい提案・コンセプトを提供し続けている。 経営や経済に関する多くの著書が世界各地で読まれている。

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