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2014/05/22配信分

経営戦略

「イノベーション」講座を覗き見! ②アービトラージ 

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前回の「イノベーション」講座の2回目だ。アービトラージについて解説するぞ!

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「あーびとらーじ」ってなんだろう?

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■イノベーション- 基本編 -■■■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 2.アービトラージ (Arbitrage)
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■情報格差で鞘(さや)を抜け!

 

アービトラージ(Arbitrage)とは元来、フランス語だった言葉が英語化したもので、意味は、情報格差で鞘(さや)を抜くということです。元々の意味は、ある株式市場で購入した株式を別の株式市場で売却して、価格差を利益とする裁定取引を指していました。

 

これが転じて、最も良くて安いモノを調達し、高い市場で売ることもアービトラージの一例です。伝統的なバリューチェーンをバイパスして、産直のような形で売ってしまうところにも利益の源泉があると言えます。

 

 

■アービトラージはあなたの身の回り、どこでも発生している

 

この様なアービトラージは、ほとんどのジャンルで発生しています。情報技術の発達によって、情報を持っている人と、持っていない人の格差が激しいことが生み出している市場機会なのです。

 

アービトラージが発生している場所には、金融市場、通信/プロバイダー、電力事業、中古車(ネットオークションなど)、住宅、航空チケット、ダイレクトメール、教育、病院などがあります。

 

例えば、航空チケットは、正しい買い方を知っている人と知らない人の間では、倍以上の価格差があります。情報弱者という無精な人や、どこに行けば情報があるか分からない人が、高い正規価格でチケット代を払ってしまうのです。

 

 

■バリューチェーンのスキップで発生する利益差もアービトラージ

 

ビジネスシステム(バリューチェーン)をスキップする事例に対し、大前は「ユニクロ化」と呼んでいます。これは、中国などの海外で安く作ったモノを自分の店で売る直販システムですが、同様の事例が様々な業界に見られます。

 

その一つの事例としては、住宅があります。千葉市の稲毛に展開しているコミュニティでは、貨物用コンテナを住宅に改造してレゴブロックの様につなぎ、高齢者用の住宅として提供しています。生産地がタイなので、非常に良い木や大理石を使いながらも、日本の高い住宅に対して、坪10万円(標準仕様)と安価に提供しています。地震にも強く、建築基準法に準拠しています。水道・電気といった問題は、数千戸のコミュニティの入口まで配管してもらい、コミュニティ内は個別工事する方法で解決しました。

 

他にも、次の様な事例を紹介しています。

 

・注文生産:衣類やカーテン等を中国に、タオルをトルコに発注
・間接業務:インド/中国/フィリピンにデータ入力やコールセンター業務を発注
・プロフェッショナルサービス:インドに会計士/建築設計/ソフト開発等を発注
・語学教育:海外に住む英語教師からSkypeなどを活用し、直接教えてもらう
・医療:インドで最先端かつ安価なメディカルツーリズム

 

個人でできる現地ガイドや現地コンサルタントも、外国人が持ち得ない情報や知識をシェアする事で成り立つビジネスと言えます。

 

これらの事業を展開する際、自国と現地(もしくはそのサービス間)の格差が4倍あれば、ビジネスとして成り立つ可能性が高いと大前は言っています。

 

 

■アービトラージは「ITの進化」「アンチテーゼ」から

 

スペインの田舎町にある世界的なファストファッションブランド「ZARA」は、ITの申し子と言えます。世界の中心地とは程遠いエリアで、世界約6,000店舗の店(系列店舗含む)に配送する最先端のシステムを持ち合わせ、Fedexですぐに配送できるよう自動判別機などが完備されています。

 

また、田舎にあって、客観的なものの見方ができるということが強みだとも言えるでしょう。アービトラージで成功している会社では、「自分の会社を滅ぼそうとしたらどうするか」というアンチテーゼな視点で客観的に自社を見直すことがしばしばあります。一つの事業部がある会社もあります。そこで生まれる、業界にない知識や発想というのが重要になってくるでしょう。

 

このように、「ITの進化」と「アンチテーゼ」の視点が今後のアービトラージを考える際に重要になってくるのではないでしょうか。

 

 



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大前研一
経営コンサルタントとしても各国で活躍しながら、日本の疲弊した政治システムの改革と真の生活者主権国家実現のために、新しい提案・コンセプトを提供し続けている。 経営や経済に関する多くの著書が世界各地で読まれている。

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