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     ②AI(人工知能)の歴史1:デジタルコンピュータの発明

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2016/07/13配信分

ITリテラシー

シリーズ 「ビジネスパーソンのための『 AI 』」
 ②AI(人工知能)の歴史1:デジタルコンピュータの発明

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前回に続いて、今回はAIの歴史について解説してもらうぞ! 最近になってAIという言葉をよく聞くようになったが、そこそこ昔からあったんだ。 知っていたか? 

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AIって最近できた言葉じゃないんですか? どんな歴史があるんでしょうか?あんまり想像つきません。

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AIって結構古かったんですね!知識表現型のAIも昔からあったものが、今また表に出てきているような感じなんですね!

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■本当に使える分析力■■■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 2.AI(人工知能)の歴史1:デジタルコンピュータの発明
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¶ 人工知能への2つのアプローチ
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AIの歴史を紐解く前に、改めて言葉を整理しておきます。
 
AIを噛み砕いて書くと、「人の手による知能の実現」となるのですが、それには大きく下記2つのアプローチがあります。
 
1.知能の原理を解明しようとすること(科学志向)
2.知的な振る舞いを機械を通じて実現すること(工学志向)
 
AIの研究は比較的「2」が中心です。特に初期(20世紀後半)は、デジタルコンピュータを活用した論理的推論能力の追及が中心でしたが、21世紀に入ると「1」の知能を司る脳の研究成果も組み込まれて、飛躍的な進歩を遂げたのです。次回で触れますが、その代表的な手法が「深層学習(ディープラーニング)」です。
 
まず今回は、初期のAI開発に多大なる影響を及ぼした「2」を目的としたデジタルコンピュータの発明からスポットを当ててみたいと思っています。
 
 
¶ コンピュータの発明とチューリング
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コンピュータの概念は、古くは17世紀のパスカルとライプニッツがその原型となる機械を考案したと言われています。
 
その後、理論的・工学的基盤は20世紀前半には大概出来上がっており、あとはその必要性を強烈に促進させる出来事さえあれば実現できるという所まで来ていました。
 
そしてデジタルコンピュータの誕生を最終的に後押しした出来事は、皮肉にも第二次世界大戦でした。
 
当時、ドイツは欧州各地への攻撃指令を”エニグマ”と呼ばれる暗号機を通じて下しており、対戦国はその暗号を解読できる機械の発明が急務だったのです。
 
その暗号解読機の最大の功労者がイギリスの科学者、チューリングです。現代のコンピュータ計算方式にあたる入力・演算・出力という仮想的概念を提示したのです。
 
チューリングはコンピュータの設計だけでなく、機械が知的にふるまえるか(まさに人工知能そのものです)をテーマにした研究も行っていました。
 
知的な機械と見なす判断基準として提唱された「チューリング・テスト」は今でも有志で行われており、2014年に初めて合格者が出たことで話題になりました。
 
そのテスト方法ですが、評価者がモニターを通じて数分間文字会話を行い、会話している相手が人なのかマシンなのか3割以上の確率で分からなければ合格、というものです。
 
【参考】チューリング・テスト
 
この合格したものをもって人工知能の完成、とするには疑問の声が多いのですが、いずれにせよ、デジタルコンピュータとその先にある機械の知能化について、チューリングが偉大な功績を遺したことは間違いありません。
 
 
¶ 「AI(人工知能)」誕生と初期の研究テーマ
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デジタルコンピュータ発明以降は、記号処理(デジタル)で論理的に探索・推論する能力を「知能」と見立てる立場が主流でした。
 
当時はコンピュータによる知的処理への期待値が高まっていました。その受け皿となった記念碑的なワークショップが1956年に行われた「ダートマス会議」です。
 
その会議発起の提案書の中で、起案者の一人、ジョン・マッカーシーが歴史上はじめて使ったのが「「AI(人工知能)」という用語です。
(ただし、ここでのAIは、以前の流れとは非連続的で全く新しい革新的技術を示唆していたのではなく、宣伝的要素として新鮮味のある言葉を採用したということに留意する必要があります。)
 
ダートマス会議以降、1960年代は第一次AIブームと言われましたが、当初の熱狂的な期待に反して、パズルや数学定理証明を超えるような具体的な成果があまり出なかったため、1970年に入るころには勢いをなくしていきました。
 
当時先行していた米欧政府も、機械翻訳を始めとするAIに関わる予算を凍結してしまったのです。
 
ただし、ここで生み出された手法は、今でもチェス・将棋・囲碁の対戦プログラムでも採用されており、決してこの時期の研究全てが無駄だったわけではありません。汎用的な知的活動を実現するというAIへの期待値には到達できなかったということです。
 
代わりに、1970年代から徐々に成果を出したのが「知識表現型」のAIです。
次回は知識を中心とした第二次AIブームからディープラーニングまでの軌跡をたどってみたいと思います。
 
 
【執筆:福岡 浩二/BBT大学院2014年9月 修了】
 
 



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大前研一
経営コンサルタントとしても各国で活躍しながら、日本の疲弊した政治システムの改革と真の生活者主権国家実現のために、新しい提案・コンセプトを提供し続けている。 経営や経済に関する多くの著書が世界各地で読まれている。

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