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     ④そのお金は誰の物?-性格の異なる債権者と株主

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2017/04/26配信分

財務

『コーポレート・ファイナンス』を覗き見!
 ④そのお金は誰の物?-性格の異なる債権者と株主

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企業活動において必要なのが資金調達だな。これによって新たに投資をして事業を拡大させていったりもするが、投資家は当然リターンを求めるな。債権者なのか株主なのかで還元される優先順位が異なることを知っていたか?

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え?全然知りませんでした。どういう順番があるんですか?

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■コーポレート・ファイナンス■■■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
4.そのお金は誰の物?-性格の異なる債権者と株主
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¶ 性格の異なる債権者と株主
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これまで投資の意思決定について見てきましたが、ここからは資金調達について見ていきましょう。
 
資金調達は、基本的に「負債による調達」と「株主資本による調達」があり、前者をデットファイナンス、後者をエクイティファイナンスと呼びます。調達した資金は資産となって資産が会社の収益を生み出しています。
 
生み出した収益は投資家(債権者と株主)に還元されるわけですが、ここで重要なのは、債権者と株主では還元される順番が違うという事です。
 
アカウンティングで学んだ損益計算書(PL)を思い出してください。PLは売上をトップラインとしてかかった費用をどんどん引いていく成績表だと学びました。
 
売上から売上原価・販管費等を引くと営業利益になります。そこから債権者に金利が支払われます。さらにそこから国に税金が支払われ、一番最後に残った利益から株主に配当が支払われます。
 
利益がないと配当を受け取ることができない株主は、とても損をしているように思います。しかし逆に言うと、利益が増えれば増えるほど配当も大きくなるので、企業が成長すればするほど得をするのは株主なのです。
 
また企業価値が増えれば株価も上がります。株価が上がれば、株主は手持ちの株式を売ることでリターンを得ることができます。
 
一方、債権者は提供している資金に対しての利息をリターンとして受け取っているので、売上は関係ありません。むしろ無茶をして売上を増やすよりは、そこそこ安定した経営をして金利を支払って欲しいと思っています。
 
これらの傾向は、資本コストにも反映されます。
 
資本コストとは投資家が求めるリターンですが、債権者が求めるリターンを負債コスト、株主が求めるリターンを株主資本コストと呼びます。
 
株主の方は債権者よりリスクを取っているので、より高いリターンを求めます。会社からすると、負債コストより株主資本コストの方が大きい、という事になります。
 
 
¶ 目に見えない株主資本コスト
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経営者は株主価値を最大化させるために意思決定をしています。株主が求めるリターンに満たなかった場合、株主が失望して株を売って別の会社に投資するかもしれません。そうなると株価が下がってしまいます。
 
そういった事態を避けるために、経営者は、株主が求めるリターンを意識して意思決定をする必要があります。
 
しかし、困ったことに株主資本コストは、負債コストのようにはっきりとした数字で出ている訳ではありません。ある程度の想定を置いて計算式で求める必要があります。
 
株主資本コストの計算はCAPMという計算式がよく使われます。
 
また、資本コストは負債コストと株主資本コストを加重平均して計算します。
 
加重平均とは、単純に平均するのではなく、負債と株主資本の割合を考慮して計算する方法です。負債の割合を増やせば負債コストに、株式の割合を増やせば株主資本コストに、資本コストが近づいていきます。
 
こうして求められた資本コストを加重平均資本コスト(WACC)と呼びます。
 
 
¶ 負債は必要なのか?
───────────────────────────────
 
繰り返しになりますが、資本コストは債権者に払う負債コストと株主に払う株主資本コストがあります。
 
すでに学んだように、資本コストが低ければ資金調達のコストが低くすみますので、投資で得られるキャッシュも多くなります。
 
また、一般的に、株主資本コストと比べて負債コストの方が低いので、コストの低い負債ですべて調達するのが正しいのでしょうか。
 
実は、そうとは言えません。
 
次回は、負債のメリット・デメリットについて見ていきましょう。
 
 
【執筆:村上 昌也/BBT大学院修了】
 
 



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コストも債権者なのか株主なのかで分けているんですね!勉強になりました!

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大前研一
経営コンサルタントとしても各国で活躍しながら、日本の疲弊した政治システムの改革と真の生活者主権国家実現のために、新しい提案・コンセプトを提供し続けている。 経営や経済に関する多くの著書が世界各地で読まれている。

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