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BIZトピックス 話題のビジネスマナーや、時事問題を大前研一やMBAホルダーの視点で鋭く解説。あなたの成長へのプロセス作りを後押しする、ビジネストピックス集。

2017/07/21配信分

グルーバル感覚

大統領のように働き、王様のように遊んでいますか?【大前研一メソッド】

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プレミアムフライデーって始まって数ヶ月経ちましたけど、まったく効果がないからやめようという動きも出てきてますね。 早く切り上げられるほど暇じゃないんのはわからなかったんでしょうかね?

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そもそもプレミアムフライデーを作る方がおかしい。働き方の改革になっていない。国家をあげてやるようなものではないことぐらい、始める前に気づかなかったのか。日本人の休暇に対する意識改革をする政策を考えてもらいたいものだな!

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■ ビジネストレーニングの種 ■■■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
『 「プレミアムフライデー」は大きなお世話 』
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月末の金曜日は午後3時に退社して余暇を楽しもう」と経済産業省と経団連、業界団体が旗振り役になって2月24日からスタートしたプレミアムフライデー。「政府の働き方改革と可処分時間の増加による個人消費の喚起、一石二鳥の呼び水に」と期待されましたが、完全に企画倒れです。

 

朝日新聞社が7月に実施した全国世論調査(電話)で、今後について聞くと、「やめた方がよい」が49%で、「続けた方がよい」32%よりも多い結果となりました。

 

【資料】プレミアムフライデー「効果なし」76% 朝日世論調査

 

月末の金曜日という一番忙しいタイミングに早上がりを推奨するのもセンスがない話ですが、「そもそも国がかけ声をかけてやるべきことではない」と大前研一は指摘します。大前学長の見解をみてみしょう。

 

 

■ 大前研一学長の見解 ■■■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
『 サラリーマン社会のしがらみから休暇取得を自己抑制 』
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◆日本人の「休暇」に対する意識は世界最低レベル

 

日本人は「休暇」に対する意識が非常に低い。遅れている、と言ってもいい。たとえば日本の年次有給休暇の平均取得日数は2週間程度。20~30日の有給休暇が認められている欧州と比べれば決して恵まれているとは言えないのだから、もらった休暇ぐらいしっかり取ればいいのに、日本の有給休暇の消化率は世界最低レベルなのだ。

 

オンライン旅行会社エクスペディア・ジャパンの国際比較調査(2016年)によれば、日本の有休消化率は50%で、調査対象の28カ国中最下位。ちなみにブラジル、フランス、スペイン、オーストリア、香港の有休消化率は100%。

 

米国は80%で、多くの国が70%を超えていてワースト2位の韓国で53%だ。驚くべきは自分に支給されている有給休暇の日数を知らない日本人が47%にも上るという事実。2位の韓国(21%)を引き離して、28カ国中ダントツ。有給休暇に無頓着な日本人の特性が見事に表れている。

 

【資料】「世界28ヶ国 有給休暇・国際比較調査2016」

 

他方で日本は祝祭日の日数が先進国の中でも抜きん出て多い。おおっぴらに休みやすい法定休日を政治家が量産してきたからだ。全体主義よろしく皆が一斉に休むものだからゴールデンウイークやシルバーウイーク、お盆休み、年末年始はどこも大混雑、道路は大渋滞である。

 

皆が横並びの祝祭日なら大手を振って休めるが、自分の都合を優先する有給休暇は取りにくい。プレミアムフライデーにしても、お上が号令をかけなければ働き方や休み方を変えられない日本人のしみったれた根性の産物なのだ。

 

◆日本人が家族旅行をする日数の平均は、年間でたったの2日

 

3年前の調査になるが、日本人が家族旅行をする日数の平均が年間で2日になったという統計を目にした。

 

それまで1.5日とか1.8日だった家族旅行の日数がようやく2日を超えたというのだ。家族で過ごすバケーションが年間1日か2日などというのは欧米ではありえない短さである。

 

たとえば米国では夏休みは6月から9月中旬までの好きなときに取れる。米国人は平均的に1週間単位で休暇を取って家族でバケーションに出かける。

 

大型のバンやトレーラーハウスを借りて、国内を回ったり、カナダに足を延ばしてプリンス・エドワード島(『赤毛のアン』の舞台となった島)を訪ねたりする。フリーウェイに乗るより国道や州道をトコトコ行くのが人気で、家族でそういう旅行をして米国という国を知る。同じように旅行している家族とオートキャンプ場で出会って一晩一緒に過ごしたり、新しい人と仲良くなって情報をやり取りしたりすることも多い。

 

フィンランド辺りなら夏休みは1カ月くらい家族で森に行く。別荘というには若干お粗末に見えるバンガローやログハウスを自分たちで建てて、そこで一夏を過ごすのだ。成長に合わせて子供用のログハウスを隣に造ったりもする。

 

森を散策したり、川で釣りをしたり、湖に舟を浮かべたり。夜は家族で満天の星空を眺める。フィンランド人の自然への親しみ方は半端ではないし、家族の絆というのも非常に強い。日本のように夏休みに登校日を設定して子どもを学校に呼び戻そうものなら、家族が怒り出すだろう。

 

香港、台湾、シンガポールなどの中華圏もバケーションが欧州化していて、長期休暇を海外で楽しんでいる人が多い。中国には年間2500万円以上バケーションに使う富裕層が約100万家族いるという。多いときには20人以上で家族旅行をする彼らの一番人気の旅行先はタイのスーパーリゾートだ。タイのサムイ島にあるフォーシーズンズやシックスセンシズといった超高級ホテルは素泊まりだけで1泊十数万円するが、いつも欧州人と中国人で賑わっている。

 

◆「長い休暇をパパと共有するのはイヤ」―― 日頃の家族関係に問題?

 

私は「いずれ日本も欧州のようなバケーションを取るようになる」と思っていたのだが、これが全然ならない。バケーションのスタイルが後進国のままなのは日本と韓国ぐらいのものだろう。韓国にもとんでもない金持ちはいるが、彼らの国はやっかみの文化だから人目に付くような派手な遊び方はしないのだ。

 

日本では1泊か2泊の家族旅行がせいぜいで、家族で長期休暇を過ごすスタイルがなかなか根付かない。これは休みの取り方だけではなく、学校や日頃の家族関係にも問題があるように思う。

 

週末は家でゴロゴロしているか、仕事にかこつけてゴルフに出かけてばかりで、日頃からまともなコミュニケーションを取っていない夫、父親に対して、家族が長い時間を共有したいと思うだろうか。日本のバケーションの貧しさの背景には、相続や介護トラブル、熟年離婚などにもつながる家族崩壊の問題が横たわっている。

 

◆休暇が取りにくい日本の労働慣行

 

しっかり休むことは大事なことで、仕事の生産性向上にもつながる。働き方改革とは、休み方改革でもある。有給休暇は労働者に与えられた権利。それを妨害する行為はパワハラであって、有給休暇が自由に取れないような職場はブラックであると、もっと主張すべきだ。いまどき、「この忙しいときに休みを取るのか」などと有給休暇を取るのを邪魔立てする上司は、パワハラで訴えられたら一発でアウトだ。

 

それにしても、プレミアムフライデーの空振りから強く感じられるのは、休暇が取りにくい日本の労働慣行であり、休みさえ指示命令がないと取れない、「取れない」というより「取らない」心理である。

 

上から「休暇なんか取るな」と言われるまでもなく、そう思ってしまうメンタリティは相当に深刻だ。日本のサラリーマン社会には「忖度」のネットワークが張り巡らされていて、社員を雁字搦めにしている。有給休暇が半分しか取れないほどに、である。

 

 

サラリーマンは“忖度のクモの糸”から永遠に逃れられないのだろうか。私はそんなことはないと思う。クモの糸を取り除いて自分の好きに行動したとしても、仕事で結果を出していれば組織から排除されることはない。会社側も退職に追い込む勇気はないだろう。逆に休暇をしっかり取って、結果を出している人のほうが評価される時代になってきている。

 

働き方改革と休み方改革、どちらにとっても重要なのは、仕事に対するオーナーシップではないかと思う。「自分がその仕事のオーナーだ」という意識を持つこと。

 

勤め人であっても、与えられた仕事については自分がオーナーだと認識すればすべて自分でマネジメントできる。そして結果を出せばいい。「この仕事のオーナーは自分だ」というメンタリティを持てない人は、雇われ根性が抜けないから、会社としても「仕事を任せて安心」とはならない。

 

いつまで経っても雇われ根性のままだから、休みたいときに休めないのだ。これこそ安倍晋三首相の言う「働き方改革」の1丁目1番地だと思うが、どうだろうか。

 

 



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今回のポイントだ!
●日本の「休暇」に対する意識は世界最低レベルである。
●休暇が取りにくいという日本の労働慣行が存在し、休みさえ指示命令がないと取れない、「取れない」というより「取らない」忖度が働く。
●勤め人であっても、与えられた仕事については自分がオーナーだと認識すれば休暇もすべて自分でマネジメントできる。
●「この仕事のオーナーは自分だ」というメンタリティを持てない人は、雇われ根性が抜けないから、休みたいときに休めない。

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休みを取らないという意識を捨てないとダメですね!雇われ根性を根底から変えないと休暇に対する意識改革にはつながりませんね!私も積極的に休暇を楽しんでいきます!

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大前研一
経営コンサルタントとしても各国で活躍しながら、日本の疲弊した政治システムの改革と真の生活者主権国家実現のために、新しい提案・コンセプトを提供し続けている。 経営や経済に関する多くの著書が世界各地で読まれている。

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