BIZTIPS>BIZトピックス>「台湾統一」を推進する中国の姿勢は本気なのか?【大前研一メソッド】

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2017/10/20配信分

グルーバル感覚 論理思考

「台湾統一」を推進する中国の姿勢は本気なのか?【大前研一メソッド】

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台湾って独立国家だと思ったのですが、国家として認められていなかったんですか?中国は統一なんてことを言っているみたいですけど。

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中国も国連も独立国家としては認めていないのが現状だ。すでに国家として十分成り立つが、中国は台湾を国家として認めることにはいかない事情があるようだぞ。

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■ ビジネストレーニングの種 ■■■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
『 習近平氏、共産党大会で台湾の統一を引き続き推進する姿勢を強調 』
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10月18日に始まった中国共産党大会での活動報告で、習近平総書記は「祖国の完全な統一は必然的な要請だ」と台湾の統一を引き続き推進する姿勢を強調しました。これに対して台湾は「民主的制度こそが台湾の核心的価値だ」と統一を拒む姿勢を直ちに示しました。

 

【資料】台湾当局、習近平氏に反発 「一つの中国」は一方的

 

台湾の国家アドバイザーを務めた経験を持つ大前研一学長は、中台関係が再び緊張に向かう可能性を指摘します。

 

 

■ 大前研一学長の見解 ■■■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
『 台湾行政院長の「独立国家」発言で中台関係に再び暗雲? 』
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◆「台湾は中国の一部」vs「主権独立国家」の論争が再発

 

就任したばかりの台湾の頼清徳行政院長は9月26日、国会に相当する立法院で行った演説で、「台湾はすでに『中華民国』という名の独立国家。あらためて独立を宣言する必要はない」と語った。

 

これを受け、中国の台湾政策を担当する報道官は「台湾が国家であったことはなく、永遠に国家になりえない。台湾独立の動きに関与すれば結果を伴う」と警告した。

 

行政院長は首相に当たるポジションだ。この人の言っていることはまったく正しい。

 

米UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)大学院公共政策学部でも教えている「国家の成立条件」を以下のとおり、全部満たしている。

 

(1)人民
台湾は人口が2350万人で、最高指導者の総統と立法委員(国会議員)は国民が直接選挙で選んでいる。自由、民主、法治の制度を持った高度な人権国家である。

 

(2)領土、主権、国境
台湾本島以外にも澎湖(ほうこ)諸島、金門島、馬祖島…などを実効支配している。

 

1949年の中華民国建国以来、中華人民共和国は1日たりとも台湾を統治したことがないし、台湾住民から税金も徴収したこともない。

 

(3)通貨
ニュー台湾ドルという独自通貨を発行している。

 

(4)入国手続き
外国人が台湾に旅行する際も、台湾政府やその在外公館にビザ申請が必要で、中国の在外公館では台湾の入国手続きはしていない。

 

――ということで、どの角度から見ても台湾は主権独立国家だ。

 

しかし、正しいことを指摘すると、中国は激怒する。国際連合も台湾を国家とは認めていない。ニクソンショックによって中華民国に代わって国連安全保障理事会常任理事国になって以来、中国が議案拒否権を持っているからだ。中国が「一つの中国」という理不尽な概念を主張しても、台湾も、その他の国も何も言えない。

 

◆総統の蔡英文氏は「一つの中国」を否定

 

両国の交流窓口機関は92年に台湾の辜振甫と中国の汪道涵がシンガポールで会談し、「一つの中国」を確認したとされる(92年コンセンサス)。中国側がこれを「中華人民共和国政府が台湾を含めた全中国を代表する唯一の合法的政府であるという『一つの中国』の原則を確認した合意」と主張するのに対し、台湾側は「『一つの中国』の中身について、それぞれが述べあうことで合意した」と主張している。

 

つまり、「『一つの中国』という原則は認めましょう。ただし、どちらが正しい国かという議論はやめておきましょう」ということ。その後、会議が何度も行われたが、お互いの主張に関与しないという暗黙の了解のもと、両岸の貿易、人的交流は拡大し、中国も激怒しないで収まっていた。周恩来、田中角栄、鄧小平らが尖閣問題を棚上げしたのと似た問題の先送りだ。

 

ただ、2016年5月に誕生した蔡英文政権(民進党)は「この合意は国民党政権時代にやったことで、民進党は関与していない」と主張している。つまり蔡英文総統は、未だ「92年コンセンサス」(「一中各表」=「一つの中国。中国側は中華人民共和国を『中国』とし、台湾側は中華民国を『中国』とする」)を認めていない。

 

そこで、習近平政権は、台湾経済へ打撃を与えようとして、中国人観光客の訪台を制限している。

 

こういう状況の中での台湾の行政院長の頼清徳氏の「独立国家」発言というわけだ。台湾海峡、にわかに波高し、の状況になってきた。

 

 

民進党は国民党の独裁政権下で権力に反発する勢力が結集して結党された。もともと先祖代々台湾に暮らす「本省人」が民進党の基盤にある。国民党(外省人)があくまで「中国」意識を鮮明にしているのに対して、民進党は党綱領で「台湾独立」を掲げており、統一を推進する中国とは真っ向から対立する。民進党に政権交代すると、中国との関係が緊張する傾向にある。

 

 



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今回のポイントだ!
●台湾の行政院長に頼清徳氏が就任、「台湾はすでに『中華民国』という名の独立国家。あらためて独立を宣言する必要はない」と立法院で発言した。
●中国は「台湾が国家であったことはなく、永遠に国家になりえない。台湾独立の動きに関与すれば結果を伴う」と警告した。
●民進党は党綱領で台湾独立を掲げており、民進党に政権交代すると、統一を推進する中国との関係が緊張する傾向にある。

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台湾は独立国家として完全に認めさせるための運動をしているんですね!中国といざこざにならないようにしてほしいものです!

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経営コンサルタントとしても各国で活躍しながら、日本の疲弊した政治システムの改革と真の生活者主権国家実現のために、新しい提案・コンセプトを提供し続けている。 経営や経済に関する多くの著書が世界各地で読まれている。

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