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     ②その地位を奪われた日本の製造業の現状

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2017/12/06配信分

経営戦略

『技術戦略論』を覗き見!
 ②その地位を奪われた日本の製造業の現状

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日本の製造メーカーが世界シェアのトップクラスを誇っていた時代は今は昔になってしまいましたね。一体どうして構造がこんなに変わってしまったんでしょうか?

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そういう疑問を持つ人は少なくない。そこで今回は『技術戦略論』の2回目の講義を解説してもらうぞ!今回は日本のメーカーが世界シェアでどうなっているのか、現状把握をしてみよう!

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■技術戦略論■■■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
2.その地位を奪われた日本の製造業の現状
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今回は、日本の製造業の現状として、国際的な競争環境下で強い企業、日本企業のシェアの低下や特許の状況などついてご紹介します。
 
 
¶ アジアと欧米に挟まれている現状
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2016年7月4日の日経産業新聞にて、デジタル家電の世界シェア1位のメーカーが下記のように紹介されていました。
 
◎ 薄型テレビ:サムスン電子(韓国)
◎ パソコン:レノボ・グループ(中国)
◎ スマートフォン:サムスン電子(韓国)
 
かつての高度経済成長時代に日本が得意だった分野で、現在はアジアの国が目立ちます。
 
また同様の出典で、医療機器においては、
 
◎ CTスキャン:シーメンスヘルスケア(ドイツ)
◎ MRI:シーメンスヘルスケア(ドイツ)
◎ 超音波診断装置:GE(米国)
 
と、欧米の企業が強い状況です。
 
小型のハイテク製品はアジアの企業に追い上げられ、大型の医療機器などの分野は、欧米の企業に頭を押さえられていることが伺えます。
 
 
¶ 太陽電池は専業メーカーに地位を奪われた
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それでは具体的に日本がシェアを下げてしまった事例を見てみましょう。
まずは太陽電池セルメーカーのシェアの変化です。
 
2005年には、シェア上位5社のうち、4社が日本メーカーで世界の半分以上を占めていました。
具体的には、シャープ、京セラ、三洋電機、三菱電機の4社が強いポジションにいました。
 
しかし、2015年になると、上位10社に日本のメーカーは見当たらなくなりました。
一部の日本メーカーが数%のシェアを占めているに過ぎません、
 
なぜこのような変化が起こったのでしょうか?
これらの現象は何を意味するのでしょうか?
 
様々な見方がありますが、技術戦略の視点から見ると、以下の要因が大きいと考えています。
 
太陽電池とは、一番簡単な半導体と言われています。
太陽電池を作るには、製造装置を購入すれば誰でも作ることができます。
 
従って、太陽電池事業を推進する為に必要な要素は、お金、即ち投資金額とも言えます。
 
2005年時の上位を占める会社は、総合電機メーカーが上位でした。
10年後の2015年の世界で上位の企業を見ると、専業メーカーが主流となっています。
 
総合メーカーは様々な事業を営んでいるため、特定の事業に大きな投資ができなかった。
それに対して、専業メーカーは「これしかない」という形で投資を集中しました。
 
日本メーカーが製造する太陽電池の変換効率などは依然として高性能です。
しかし競争要因は性能ではなく、製造能力に変わったのです。
 
すなわち市場が求めている製品は高性能なものではなく、大量生産によりコストダウンされた製品だったのです。
 
少し論点が異なりますが、日本は特定の事業に関する専業メーカーが少ないということが、広い意味での日本企業の課題でもあります。
 
 
¶ 半導体露光装置はオープンイノベーションを活用できず
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次に半導体露光装置を見てみましょう。
半導体露光装置とは、半導体のパータンを焼く製造装置のことです。
 
1993年にはニコンとキヤノンが世界シェアの4分の3を占めていました。
これが2015年には、オランダのASML社が8割近くのシェアとなっています。
残りの2割のシェアをニコンとキヤノンが分け合っているに過ぎなくなりました。
 
この減少の要因として考えられるのは「自前主義」にありました。
日本メーカーはあくまで「自社開発」にこだわったモノづくりを進めていたのです。
 
それに対して、ASML社はオープンイノベーションの名の下、欧州各国の大学との共同研究や、積極的なM&Aを進めるなどの取り組みにより、シェアを拡大しました。
 
このような取組みの違いが、大きな結果の違いを生み出したのです。
 
 
¶ 日本の特許出願件数は減少傾向に
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特許出願件数が多い5大特許庁として、中国、米国、日本、韓国、欧州とあります。これは2012年時点での出願件数の多い順番です。
 
近年、特に中国が大きな伸びを示しており、次に米国となっています。
日本は3位ですが、2008年以降さらにこれらの国の中で唯一特許出願数が減少しています。
 
また国際特許の会社別の出願件数を見ると、2004年は上位10社に中国の企業はありませんでした。しかし2015年には1位と3位に中国の企業が入っています。中国企業の技術力が、急速に向上していることが伺えます。
 
このような場合、「必要な技術は社外から調達をする」という考え方が重要になってきます。自前主義にこだわらず、世の中に既にある技術をうまく活用する、という発想です。
このような経営環境に日本企業が慣れていない為に、先の太陽電池のような事態が起こるのです。
 
日本企業の国際的な競争力の低下の要因は、経営環境の変化に付いていけていないことが原因と考えられます。
 
次回は成長している企業の実例をいくつかご紹介しながら、その要因に迫っていきます。
 
 
【執筆:村西 重厚/BBT大学院修了】
 
 



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日本は国際的な経営環境の変化に追いつけていないことが表面上にあらわれてきているんですね!

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大前研一
経営コンサルタントとしても各国で活躍しながら、日本の疲弊した政治システムの改革と真の生活者主権国家実現のために、新しい提案・コンセプトを提供し続けている。 経営や経済に関する多くの著書が世界各地で読まれている。

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