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2018/03/12配信分

「引越し人口の推移」をウォッチ!

 
今回は、”数字でわかる今”でお届けした 「引っ越しピーク期! 閑散期の2倍」の記事に関連して、「引越し人口の推移」を取り上げてご紹介いたします。
 
毎年3月から4月にかけて、新生活に向けた引越しシーズンを迎えます。しかし、近年の人手不足問題で、希望時期に引越しをしたくても引越しできない「引越し難民」が多数発生する恐れがあるとして、全日本トラック協会は転居時期をずらす「分散引越し」への協力を呼び掛けています。
 
引越し会社比較サイトの調べによると、閑散期に比べ、繁忙期では引越し費用が2倍になることもあるそうです。
 
人手不足なのはわかりますが、引越しの需要はどのくらいの規模なのか、引越しをする人自体が増えているのかどうなのか、数字で確認してみたいと思います。
 

 
それではまず、引越し人口がどのくらいなのか、統計で確認してみたいと思います。総務省統計局「住民基本台帳人口移動報告」では、全国の人口移動状況が長期データで分かりますので、これを引越し人口として、その推移を見てみます。
 
1955年の移動者数は514万人で、そこから日本経済の高度成長期を迎え、1973年には移動者数ピークの約854万人となります。主に大都市圏への人口流入がその要因となっています。そこから、国土の均衡ある発展を目指して、工場の地方分散などで地方でも雇用の受け皿ができるなど、人口移動が年々減少していきます。80年代後半から90年代前半にかけて650万人前後で横ばいとなりますが、95年頃から人口移動は減少し続け、2016年には488万人と500万人を下回るようになりました。移動率(移動者数/国内人口)も、同じトレンドで推移しています。
 
次に引越しシーズンの移動人口がどのようになっているのか、月別の移動人口の推移を見てみたいと思います。ここでは、1996年から2016年の推移を10年単位で変遷を見てみます。
 
月別の推移では、やはり3月、4月の移動者数が多くなっています。そして月別で見ても、96年、06年、16年と徐々に移動者数が減少していることが分かります。ちなみに3月の移動者数は96年で51.3万人でしたが、16年は41.6万人と約10万人減少していることが分かります。4月の移動者数は96年で57.2万人、16年で32.2万人と約15万人減少していることが分かります。
 
このように、引越し人口規模自体は減っていることが分かりました。それでも「引越し難民」が出てくるということは、その需要減少ペース以上に、引越し業界の人手不足すなわち供給減少ペースが大きいということが言えるのではないでしょうか。
 
 



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大前研一
経営コンサルタントとしても各国で活躍しながら、日本の疲弊した政治システムの改革と真の生活者主権国家実現のために、新しい提案・コンセプトを提供し続けている。 経営や経済に関する多くの著書が世界各地で読まれている。

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