BIZトピックス 話題のビジネスマナーや、時事問題を大前研一やMBAホルダーの視点で鋭く解説。あなたの成長へのプロセス作りを後押しする、ビジネストピックス集。

2018/03/23配信分

グルーバル感覚 経営戦略

米国・台湾vs中国のパワーバランスに異変!?【大前研一メソッド】

熊画像
上部枠

アメリカで台湾旅行法が成立しましたが、中国に対してはどう対処していくつもりなんでしょうか?独立国家として台湾を認めていない中国は当然反発するでしょうし…

下部枠
矢印
人画像
上部枠

この法律が成立したら台湾と戦争するかもしれないというようなことを言っているが、果たしてどうなるだろうか。今回の法成立以外の部分も考えてみよう!

下部枠
矢印

 

■ ビジネストレーニングの種 ■■■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
『 米中台関係の政治的な礎に大きな変化 』
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

BIZトピックスの2018年2月9日号「再び、東西冷戦の時代が来るのか?」で、中国と台湾の戦力格差拡大と、米軍の存在感の低下が起きていることを書きました。今回はその続報です。

 

中国は台湾を“反抗している地域”と考えており、本土と統合されるべきで、必要とあれば武力行使も辞さない構えを示しています。後述しますが、米中台関係の政治的な礎に大きな変化をもたらすであろう「台湾旅行法」が米国で成立、発効しました。米中台関係の緊張が高まると大前研一学長は警鐘を鳴らします。

 

 

■ 大前研一学長の見解 ■■■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
『 トランプ政権は、露骨な「親台湾」政策で中国を牽制 』
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

◆中国の国防費は米に次ぐ世界第2位、日本の防衛費の約3.5倍

 

中国国務院が発表した2018年の年度予算案では、国防費が前年度比8.1%増の約18兆3700億円となった。

 

これは米に次ぐ世界第2位で、日本の防衛費(18年度予算案)の約3.5倍だ。
李克強首相は全人代での政府活動報告で「中国の特色ある強軍の道を歩む」と軍備増強を進める方針を示した。

 

【資料】
中国国防費8.1%増の18兆円 李首相「強軍の道歩む」

 

中国国防費の推移

 

対外的には軍備増強を進める中国だが、国内の治安維持も強化している。
18年予算案でも治安維持費は国防費を2割上回る20兆9000億円も計上している。治安維持費には警察や武装警察、検察、裁判所、刑務所などの費用が含まれる。

 

【資料】中国の国防費超える治安維持費、その意味とは

 

つまり、13億人以上もの民衆に対し、どうやって言うことを聞かせるのかということにカネを使っているわけだ。「軍事の強化は外国に対する威嚇ではなく、自国民を圧迫するために行うもの」と平気で言っている中国の要人もいる。そのくらい中国共産党および政府は民衆の蜂起を恐れているのだ。

 

現在、中国では都市も農村部も、土地の収奪をめぐって不安定な状態になっていて、年間20万件以上の暴動や小暴動が起きている、と言われている。ここに治安部隊を投入するわけだ。

 

警備の強化は、新疆(しんきょう)ウイグル自治区やチベット自治区など、少数民族の多い辺境地域でも目立つ。ウイグル自治区では数万人の警察官に最新の武装をさせ、検問所や高解像度監視カメラ、顔認識装置などによる監視を行っている。いつ北京に反旗を翻しても、すぐに押さえつけられるようにしているのだ。

 

ウイグルにはイスラム系住民が多い。中国政府は、イスラム過激派組織のISなどに長く潜り込んでいた人たちが戻ってきて、国内にテロが波及する可能性もあると考えているのだろう。

 

◆トランプ政権の露骨な「親台湾」政策に中国はこれからどう動くのか?

 

2018年1月、米国のマリオット・ホテル・グループが会員向け顧客調査で「どの国に住んでいるか」と質問した際、選択肢に「中国」「香港」「マカオ」「台湾」「チベット」を並列させた。中国政府はすぐにマリオットに抗議し、謝罪させた。

 

【資料】マリオットなど4社が謝罪 台湾など「国」と表現

 

中国政府にとってチベットは中国の自治区、香港とマカオは特別行政区、そして台湾もいずれは本土と統一されるべき地方と位置づけている。中国はこのどこからどこまでが「一国か」という問題については非常に神経質になっているのだ。

 

台湾については別の問題もある。中国の国営英字紙チャイナ・デーリーは3月2日、米国で台湾との関係強化を目指す「台湾旅行法」が成立した場合、台湾をめぐる戦争に発展する可能性があると警告した。

 

この法律には、米国政府の職員に対し、台湾への渡航と当局者との面会を許可することが盛り込まれている。3月16日にトランプ大統領が署名し、同法が発効した。同法の成立を受けて、台湾高雄市の陳菊市長は18日、市政府代表団を率いて訪米した。陳市長は、台湾地方政府の首長として、初めて米国入りした。米国は「1つの中国」を正式には認めているものの、実際には台湾は別だと思っている人が多い。そのため、「親台湾」が顕著のトランプ政権からこうした法律が出てきたわけだ。

 

ただ、中国政府は外向きに「この法律が成立したら、戦争になる」と勇ましいことを言っていたが、これは米国の法律だ。米国で立法化された今、それを理由に台湾と戦争するわけにはいかない。誰と戦争をするのだろうか。

 

 

台湾の中国文化大学の陳一新教授は、米政府は「台湾旅行法」を通じて、中国当局をこれまで以上にけん制できるようになると指摘している。「米政府は今後中国に対して強い不満がある際、同法に基づき、米艦隊の台湾寄港や高官の台湾訪問を手配する可能性が高い。『台湾旅行法』は、軍事・外交における米政府の切り札になる」と語る。

 

陳教授は、中国当局は対米の不満のはけ口として、台湾への締め付けをさらに強めるとみている。「まず、台湾との国交を持つバチカンや中南米国に対して、台湾との断交を働きかける」というような展開がこれから予想される。

 

【資料】「台湾旅行法」で米中台関係がどう変化するか

 

 



人画像
上部枠

今回のポイントだ!
●中国政府は台湾を反抗している地域と考えており、本土と統合されるべきで、必要とあれば武力行使も辞さない構え。
●「強軍の道を歩む」と軍備増強を進める方針で国防費を増額している。
●米国は米艦隊の台湾寄港や米高官の台湾訪問を可能にする「台湾旅行法」を成立・発効して中国が台湾を統合しようとする動きを牽制する。

下部枠
矢印
熊画像
上部枠

自国民を抑えるために国防費を増額しているなんて、恐ろしい国ですね…。台湾とつながりがある国にも断絶するように働きかける可能性すらあるなんて。

下部枠
矢印
一票を!

今後のサイト作りの参考にさせて頂きます。

役立った!
同一カテゴリのトピックスを読む
MBA診断

本サイトのBIZトピックス・ビジネステンプレート・ビジネス用語集は、ビジネス界の第一線で活躍する大前研一が学長を務めるビジネス・ブレークスルー大学大学院が提供しております。

【無料】9日間でカフェ経営メルマガ

<ステップメール>経営学の要諦を物語で学ぶ!定年退職した父親は元公務員。ビジネス経験ゼロの父が、一流の経営者になるまでの感動のストーリー

BIZTIPSとは?
close

BIZTIPSは、ビジネスに関する様々な情報を集約したビジネスパーソンの知的給油所です。現在進行形で起こっている諸問題、疑問に対するプロの見解や最新のビジネストピックスなど、必読情報満載のポータルサイトです!

BIZまとめ
役立つ5つのコンテンツ
BIZトピックス
BIZ用語集・テンプレ
BIZライブラリ
BIZリファレンス
検索人気ワード

バナー

バナー

バナー

BIZクイズ一問一答!

問題

一定期間に国内で生産された商品・サービスなどの付加価値の合計のことをなんと呼ぶか?

ビジネスの第一線から最新情報を配信中!
本サイトは日本を代表する経営コンサルタント・大前研一氏が学長を努めるビジネス・ブレークスルー大学大学院が提供しております。
ビジネスの第一線で活躍する講師陣ならではの最新のビジネス情報を配信中です。

大前研一

大前研一
経営コンサルタントとしても各国で活躍しながら、日本の疲弊した政治システムの改革と真の生活者主権国家実現のために、新しい提案・コンセプトを提供し続けている。 経営や経済に関する多くの著書が世界各地で読まれている。

PAGE TOP