BIZTIPS>BIZトピックス>経済大陸の大地殻変動に頭角を現すことのできる人材とは!?【大前研一メソッド】

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2018/04/27配信分

グルーバル感覚 論理思考

経済大陸の大地殻変動に頭角を現すことのできる人材とは!?【大前研一メソッド】

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むかし日本企業が世界の時価総額ランキングの上位を占めていましたけど、今は上位10社にもランクインしなくなってしまいましたね。残念なことなんですが、どうしてこのような状態になってしまったのでしょうか?

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20世紀と21世紀では全然違う経済大陸になってしまったからな。時価総額ランキングで上位にいる企業はこれまでと何が違うのか、21世紀企業はどういったものなのか考えてみよう!

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■ ビジネストレーニングの種 ■■■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
『 経済大陸に、世界規模の大きな地殻変動が起きている 』
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日本のGDPは世界第3位なのですが、世界時価総額ランキングを見ると、米国企業がずらりと上位を占める中、日本企業はトヨタ自動車がやっと36位です。しかも、上位10社にはアップル、アルファベット、マイクロソフト、アマゾン、テンセント、アリババ、フェイスブックといった米国や中国の新興企業がランクインする中、日本の新興企業は見当たりません。

 

日本企業が地盤沈下している原因として大前研一学長は、経済大陸に世界規模の大きな地殻変動が起きていることを挙げます。その結果、日本人の勤勉さだけではいくら頑張っても、Japan as No.1と言われた過去の栄光がよみがえることはないと大前学長は断言します。どういう地盤変動が起きているのか、大前学長に聞いてみましょう。

 

【資料】世界時価総額ランキング

 

 

■ 大前研一学長の見解 ■■■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
『 自国に対する危機感が、世界のどこへ行っても生きていける力を養う 』
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◆スマホが世界共通のプラットフォームに

 

20世紀と21世紀で何が違うか。最大の違いは、スマートフォンによって世界のすべての人々がネットワークの中で連結したことだ。

 

スマホの場合、国別ではなく、世界中どこへ行っても、基本ソフト(OS)はアップルのiOSかアンドロイドしかない。かつては各国の通信キャリア間の障壁があって、国際電話も使い勝手が悪かったが、今のスマホは瞬時に世界中どこでもネットにつながる。

 

なぜかといえば、OSが世界共通だから。スマホのおかげで、初めて全世界共通のプラットフォームが出来上がったわけだ。これが何を意味するか。私は21世紀の「見えない経済大陸」は以下の4つの経済空間から成り立つと説いてきた。
(1)実体経済
(2)ボーダレス経済
(3)サイバー経済
(4)マルチプル(倍率)経済
このうちの、ボーダレス経済とサイバー経済がスマホによって“地続き”になったということだ。

 

【資料】『新・資本論』(東洋経済新報社)

 

例えば、タクシー配車サービスのウーバー(Uber)のような会社で考えると分かりやすい。ウーバーの配車アプリはiOSでもアンドロイドでも同じように使える。そこに、米サンフランシスコで創業してわずか5年でグローバル化を果たした大きな理由がある。

 

これまでの国際戦略は国別に攻め方を考えるのが常識だった。しかし、スマホの登場で、国別に考える必要がなくなった。ウーバーは需要と人口が多いメガシティを150ぐらいラインアップして、都市別にほぼ同時に世界展開してきたのだ。

 

東京でウーバーを呼ぶ時、アプリでやり取りする相手は、事業を統括しているオランダのシステム本社だ。スマホ決済で支払った運賃もオランダ本社の収入になって、運転手に運賃の8割が支払われる。経費を除いた利益はオランダ本社の傘下にあるバミューダのタックスヘイブンに蓄えられて、技術開発をしている米本社には1.45%のロイヤルティが支払われるだけだ。

 

国別、地域別の現地法人や代理店など、従来型の組織は持ってない(近頃は現地のタクシー業界などから逆襲に遭って、政治力が必要ということで、国別組織もできつつあるようだが)。ウーバーのようなビジネスは、スマホという全世界共通のプラットフォームがあって初めて可能になる。

 

民泊サイトのエアビーアンドビー(Airbnb)なども同じで、創業翌日には世界化して瞬く間に急成長するような21世紀型企業はほとんどがこのタイプなのだ。

 

◆自国に危機感を持つイスラエル系、台湾系、インド系の人材が有利?

 

一方で、スマホによって世界の労働市場も一つにつながった。アップワーク(Upwork)やフリーランサー(Freelancer)をはじめ、海外の大手クラウドソーシングサイトには世界のフリーランサーが登録して仕事を得ている。能力次第で誰でもがボーダレスに仕事ができるし、世界レベルの給料を得ることができる。

 

21世紀に必要なグローバル人材というのは、世界的に見ると、イスラエル系、台湾系、インド系が圧倒的に多い。やはり幼少期から(自国の将来に)危機感を持つがゆえに、「世界を舞台に活躍するしかない」という育ち方をする国から、実際に世界で活躍する人材が輩出されてくるのだ。

 

(1)イスラエル
イスラエルの場合は民族、国家の存続の危機に直面してきた歴史が大きい。一芸に秀でれば世界のどこでも生きていけることを民族として痛いほど経験してきたから、ユダヤ人は子供の教育に半端なく力を注ぐ。また小学校からプログラミングを教えて人材を育成し、サイバーセキュリティ大国を築いている。

 

さらには国民皆兵で兵役を課して、優秀な人材は軍の研究所でICTの先端軍事技術の研究に取り組ませる。そうした人材が培った技術や研究成果を基に起業するから、イスラエル系の有力企業が次々と生まれてくる。

 

(2)台湾
台湾の事情もイスラエルと似ている。徴兵制があるが、大学院などでエンジニア関連の修士号を取ると兵役が免除される。だから、兵役逃れのために米国の大学院に進学して、シリコンバレーで起業する台湾人が多い。それに、台湾も中国の脅威にさらされて国の明日が分からない。米、カナダ、オーストラリアなど家族で別々の国籍を取得して、世界中どこでも生きていけるように備えるケースが少なくないのだ。

 

(3)インド
インドはもちろん貧困から逃れるために世界共通のパスポートとして英語とICTに磨きをかけ、100倍以上の入試倍率を持つインド工科大学(IIT)などで研鑽したのち世界に飛び出す。今では世界的な大企業がIITなどに競って人材採用に出かけるようになっている。

 

 

イスラエル、台湾、インドの3つの国に共通するのは「危機感」である。無意識のうちにも、育つ過程で強い危機感があるから、世界のどこへ行っても生きていけるグローバル人材が育つ。競争力のある人材が出てくる。世界共通のパスポートとして英語とICTに磨きをかけている。

 

日本人はイスラエル系、台湾系、インド系の人たちからグローバル人材という点で大きく遅れをとっている。21世紀に必要とされる人材になるためには、常に学び直すことが必要だ。学び直さなければ連結したボーダレス経済とサイバー経済の変化についていけなくなる。

 

 



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今回のポイントだ!
●「見えない経済大陸」を構成する4つの経済空間のうち、ボーダレス経済とサイバー経済がスマホによって“地続き”になった。
●ウーバーやエアビーアンドビーのような、スマホという全世界共通のプラットフォームを使った21世紀型企業が垂直に立ち上がって世界を席巻する。
●世界が地続きになった結果、世界共通のパスポートとして英語とICTに磨きをかけているイスラエル系、台湾系、インド系の人たちがグローバル人材として頭角を現している。

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スマホが2つの経済大陸を地続きにしたんですね!私もこの経済を生き抜くために今更ですが、プログラミング勉強します!
そういえば「p.school」というBBTのプログラミング講座ありましたね。

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大前研一
経営コンサルタントとしても各国で活躍しながら、日本の疲弊した政治システムの改革と真の生活者主権国家実現のために、新しい提案・コンセプトを提供し続けている。 経営や経済に関する多くの著書が世界各地で読まれている。

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