BIZTIPS>BIZトピックス>『デシジョン・メーキング』を覗き見! ④手余り状態と手不足状態では損得が変わる

BIZトピックス 話題のビジネスマナーや、時事問題を大前研一やMBAホルダーの視点で鋭く解説。あなたの成長へのプロセス作りを後押しする、ビジネストピックス集。

2018/06/20配信分

経営戦略

『デシジョン・メーキング』を覗き見! ④手余り状態と手不足状態では損得が変わる

人画像
上部枠

前回までは経済性評価の基本原則を伝えてもらったが、今回はそれを適用するときの注意点について解説してもらおう!

下部枠
矢印
熊画像
上部枠

注意点…ですか? どんなことに気をつけないといけないんでしょうか?

下部枠
矢印

 
■デシジョン・メーキング■■■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
4.手余り状態と手不足状態では損得が変わる
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 
前回まで、経済性評価の基本原則をお伝えしてきました。その基本原則は、
 
1.比較対象を明確にする
2.比較する代替案の現金収支をとらえる
 
という基本原則でした。
 
今回は、基本原則を適用する場面で注意すべきポイントをお伝えします。そのポイントとは、「手余り状態と手不足状態では損得が変わる」というものです。詳しく見ていきましょう。
 
 
 
¶ 手余り状態と手不足状態では損得が変わる
──────────────────────────────
 
手余り状態とは、供給能力が需要を上回る状態を言います。逆に、手不足状態とは、供給能力が需要を下回る状態を言います。
 
どういう状態かをよく理解するために、「もり」だけを扱っている、とあるおそば屋さんのケースで考えてみましょう。
 
とあるおそば屋さん、A店とB店は、それぞれ毎月の売上が「もり」3,000枚、来店客数3,000人でほぼ安定しています。
 
ただ、A店はとても暇なので、月間3,000人を超える来店があった場合にも、そばを提供できます。しかし、B店はとても忙しいので、月間3,000人を超える来店があった場合、そばを提供する事ができません。
 
手余り状態とはA店のような暇な状態、手不足状態はB店のような忙しい状態を言います。
 
A店とB店の違いは、そばの供給能力の違いです。このようなA店とB店の違いを念頭において、次の場面を考えてみましょう。
 
 
 
¶ そばを落とすと売上がなくなる!?
──────────────────────────────
 
そばを客に渡す時に、手元が狂って1個落としてしまったので、新たに作り直して出しました。この場合の損失はいくらになるか考えてみましょう。
 
基本原則に従って、そばを「落とした場合」と「落とさなかった場合」の現金収支を比較していきましょう。
 
 
落とさなかった場合は、どちらの店舗も収支は240円となります。
 
《落とさなかった場合》
240円(収支)
= 400円(売価) - 150円(材料代) - 10円(おしぼり代)
 
 
しかし、落とした場合の収支が次のように違ってきます。
 
■手余り状態のおそば屋さんA店の場合
 
《落とした場合》
90円(収支)
= 400円(売価) - 300円(材料代) - 10円(おしぼり代)
 
 
■手不足状態のおそば屋さんB店の場合
 
《落とした場合》
△150円(収支)
= 0円(売価) - 150円(材料代) - 0円(おしぼり代)
 
 
これはどういうことでしょうか。
状況をよく理解するために、A店とB店、月間の売上で考えてみましょう。
 
A店とB店の違いは、そばを提供できる供給能力の違いでした。B店は忙しいので、これ以上、そばを作る余裕がありません。
 
そのため、そばを落としてしまうと、本来、誰か別のお客に出す分のそばが足りなくなってしまいます。言い換えると、そばを落とした事で月間の顧客数は-1となるため、売価は0円となります。
 
また、月間顧客数が-1となることで、顧客ごとに必要なおしぼりの数も-1となります。しかし、必要な材料数は-1とならないので、材料代だけの損(△150円)となります。
 
 
一方、A店は暇なので、そばを作る余裕があり、そばを落とした事で月間の顧客数がマイナスとなることはありません。そのため、通常の売価に対し、倍の材料代がかかる計算となります。
 
 
 
¶ 手余り状態は材料費の損、手不足状態は販売価格の損
──────────────────────────────
 
これまで見てきたように、状況によって、材料費が余分にかかるのではなく、そもそも売上が0円となる場合もあります。
 
損得を計算するときは、需要と供給の関係にも注意するようにしてください。
ざっくりと、手余り状態は材料費の損、手不足状態は販売価格分の損、と覚えておくと、損得計算を間違えることはありません。
 
次回は、利益とキャッシュフローについて見ていきます。
 
 
【執筆:村上 昌也/BBT大学院修了】
 
 



熊画像
上部枠

需要と供給の関係も意識しておかないといけないということなんですね!

下部枠
矢印
一票を!

今後のサイト作りの参考にさせて頂きます。

役立った!
同一カテゴリのトピックスを読む
MBA診断

本サイトのBIZトピックス・ビジネステンプレート・ビジネス用語集は、ビジネス界の第一線で活躍する大前研一が学長を務めるビジネス・ブレークスルー大学大学院が提供しております。

【無料】9日間でカフェ経営メルマガ

<ステップメール>経営学の要諦を物語で学ぶ!定年退職した父親は元公務員。ビジネス経験ゼロの父が、一流の経営者になるまでの感動のストーリー

BIZTIPSとは?
close

BIZTIPSは、ビジネスに関する様々な情報を集約したビジネスパーソンの知的給油所です。現在進行形で起こっている諸問題、疑問に対するプロの見解や最新のビジネストピックスなど、必読情報満載のポータルサイトです!

BIZまとめ
役立つ5つのコンテンツ
BIZトピックス
BIZ用語集・テンプレ
BIZライブラリ
BIZリファレンス
検索人気ワード

バナー

バナー

バナー

BIZクイズ一問一答!

問題

相互に重複がなく全体として漏れがないことを指すロジカルシンキングの基礎技術って次のどれ?

ビジネスの第一線から最新情報を配信中!
本サイトは日本を代表する経営コンサルタント・大前研一氏が学長を努めるビジネス・ブレークスルー大学大学院が提供しております。
ビジネスの第一線で活躍する講師陣ならではの最新のビジネス情報を配信中です。

大前研一

大前研一
経営コンサルタントとしても各国で活躍しながら、日本の疲弊した政治システムの改革と真の生活者主権国家実現のために、新しい提案・コンセプトを提供し続けている。 経営や経済に関する多くの著書が世界各地で読まれている。

PAGE TOP